暗号資産(仮想通貨)は新しい相続財産で、現行制度の課題が多い分野です。早期の対策が重要。
1. 評価方法
相続開始日の取引所の終値で評価(国税庁QA)。複数取引所で価格差がある場合は被相続人の利用取引所の価格を使用。
2. 取引所での手続き
- 取引所への死亡連絡 → 口座凍結
- 戸籍謄本・遺産分割協議書を提出
- 相続人の口座に移管または現金化
- 取引所ごとに手続きが異なるため要確認
3. プライベートウォレットのリスク
取引所ではなくハードウェアウォレットや自己管理のウォレットに保管している場合、秘密鍵・シードフレーズが分からないと永久に取り出せないリスクが致命的。
4. 税負担の問題
暗号資産の譲渡益は雑所得(総合課税)で最大55%。相続後に売却するとさらに譲渡益課税が発生し、事実上の二重課税が発生する場合あり。
5. 生前にやるべき対策
- 保有資産のリスト化(取引所・銘柄・数量)
- 秘密鍵・シードフレーズの安全な引継ぎ準備
- 取引所のログイン情報の管理
- 必要に応じて売却し現金化
よくある質問
シードフレーズを家族が知らない場合は?
取り出し不可能になります。エンディングノート・遺言書での明示、または信頼できる家族への分割共有等の対策が必須。
DeFi・NFTも相続対象ですか?
はい、財産的価値があれば相続対象。ただし評価方法が確立しておらず、ケースバイケースで判断。
海外取引所の暗号資産は?
国外財産として相続税対象。CRSにより日本の税務署も把握しやすくなっています。
⚖️ 免責事項:本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、法的助言ではありません。個別事案は弁護士・税理士・司法書士等の専門家にご相談ください。